§05 たくさん書こう
考えるの苦手な人、
苦手じゃないけど、
考える力を高めたい人、
そんな人に贈りたい
考える力
トレーニング法をお教えします。
で、いきなり結論。
「考える」力を高めるには
たくさん書く!
これが一番の方法です。
たくさんって、どれくらい?
「できるだけ」
今日のあなたにとって
「できるだけ」
もう無理っていうくらい。
どんどん、どんどん、
書いてみるんです。
選んだテーマについて。
教わった事、賛意、反論、疑問、
思い付いた事、自分の経験、そして
取り敢えずでも自分の結論。
それらを
とにかくどんどん書いてみる。
文字にする。
文としてつなげていく。
もう訳が分からなくなるまで
書いていく。書き続ける。
そんなトレーニングを
自分に課してみてください。
すると、
自分が書こうと思っていた内容が
予想外に、どんどん膨みます。
コイツを楽しんでください。
たとえば、こんな風に
シーン1 書き始め
最初に頭に浮かんだ事が
「コミュニケーションとは会話だ!」
だったとします。
(わたしの講義的で m(_ _)m)
だったら、まずそれを書きます。
そして、ここからが肝心なんですが
書き終えた後、うまくまとまった!
と思っても、尋ね続けてください。
(それで?)
「それで?って、なに~」( ̄◇ ̄)
と最初、思うかもしれません。
しかし、そこで止めずにもう一度、
(それで?)
とシツコク尋ねます。
このアタックを、あなたが諦めて
「じゃあ、続きを書くけどさぁ…」
になるまで続けてください。
先ほどの例でしたら、
「コミュニケーションとは会話だ!」
(それで?)
「会話って色々だけど、例えば…」
(それで?)
と強引に続けてみるんです。
(それで?)が何回か続くと
筆が止まると思います。
そうしたら、また自分に尋ねます。
(それで?)
ここで「ヒぇ~」になっても、
決して筆を止めないでくださいね。
どんどん書き続けてください。
どんどん、どんどん。
すると、こんな風になります。
シーン2 展開
「コミュニケーションとは会話だ!」
(それで?)
「会話って色々だけど、例えば…」
(それで?)
「テレビを一人で観てて、出てる人が
『おはよう』って言うと返事しちゃう」
(それで?)
「これも会話だと思う」
(それで?)
「一人でも会話、アリじゃないかな」
(それで?)
「AIスピーカーと話すのって会話?」
(それで?)
(それで?)
(それで?)
こんな調子で(それで?)を何度も
繰り返すうちに、あなたの文は
自然と長くなっていきます。
ではここで
今まで書き足したことを1つの文に
なるように、つなげましょう。
少々強引でも構いません。
すると、こんな風になります。
コミュニケーションとは会話だ! 会話
って色々だけど、例えば…テレビを一人
で観てて、出てる人が『おはよう』って
言うと返事しちゃう。これも会話だと思
う。一人でも会話、アリじゃないかな。
AIスピーカーと話すのって会話?
いかがですか?
内容はチグハグかもしれません。
言い回しが下手かもしれません。
話し言葉のまま、かもしれません。
でも、いいんです。
トレーニングの目的は
「できるだけ、たくさん書く」に
あるのですから。
この(それで?)トレーニング、
続けてみてください。
すると、気づくはず!
書き始め(=さっきまでの自分)に
思い浮かばなかったアレコレが
頭の中からスラスラと出ている!
さきほどの
コミュニケーションとは会話だ!…
の場合だと、途中で登場した
一人でも会話、アリじゃないかな。
が正(まさ)にそれ!
考えてみてください。
この人、初めから「一人での会話」をコミュニケーションの1つに加えていたと思いますか?
たぶん違うと思うんです。
最初は複数人の会話をぼんやりと
想定していたと思います。
ところが書き足すうちに…
ほとんど意識していなかった
「一人での会話」なる斬新な発想が
飛び出てきて。
なんか新しいコミュニケーションの
話が書けそうな予感、突然!
だったと思うんです。
この事実に気づいたら、
素直に感動してください。
「俺って、実は、こんなことを
考えてたんだ」
「わたし、なかなかイイ事、
書いてる!」
自分じゃないみたい?
でもそれ、あなたが書いたんです。
すごい、すごい!
このトレーニング 続けると
ジャズの世界でいうビッグ・プレイ
(=頭で考えたら絶対できない演奏)
(ジョン・コルトレーンさんの有名な
サックス演奏 ♪ Countdown )
みたいな「たくさん書く」ができる
ようになります。
具体的にいうと、
頭の中にあるもの、
文にぜんぶ出せる
ようになります。
(チョーかっこいい!)
意識できていない自分の感性や
発想に気づくことができます。
ですから、
たくさん書いてください。
たくさん。たくさん。
(おしまい)
でも慣れてくれば。だから練習です。
書くのも一緒。たくさん、たくさん
筆を止めずに書き続けてください。
(某県某所で撮影しました)