「レポートが巧く書けないんです」

大学の教室で相談を受けたのが、
このサイトを作るきっかけになりました。

その人、
自分は「考える」のが苦手だと
思い込んでいました。

でも、たいてい誤解なんです。
「考える」にはコツがあって
ちょっとトレーニングすれば、
得意になれます。

だから、安心してくださいね。
ちなみに、相談してくれた人、
ここで紹介したコツをつかんで、
「考える」を得意にしました!

さぁ、あなたも始めましょう。
載せたヒントは全部で20。
どこから始めてもOK。

のリスト(目次)から
興味の沸いた§(セクション)に
突入してください。


申し遅れました。
わたし、矢嶋剛(たけし)と申します。
マーケティングを綴り、大学も少し。
「考える」を仕事にしています

ヒントのリスト(目次)

§01 惜しいと思おう

これ、わたしのノートブック。webサイト制作の学習用。一見ゴチャゴチャですが最高。気づきnoteを関連付けて描くので、実に分かりやすい。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

講義に毎回出席する。きちんとノートを取る。でも、試験の成績は振るわない。講義にあまり出なかった人が自分より高く評価される。そうした…   read more


§02 正解に負けないで

柱。六本。能舞台。ここで何を演じれば? 正解なんて無いでしょ。「考える」って、こういう事。この写真、滋賀県大津市・蝉丸神社で撮影しました。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

日本の義務教育は憶えることに重点を置きます。確かに、字の綴りや足し算・引き算などは憶えないと使えません。だから、取りあえず…   read more


§03 解らないから「考える」

子供時代は「考える」の連続。毎日が新しい体験だから。この子猿もきっとそう。未知ゆえに悩んで考えて。この写真、東京・上野動物園で撮影しました。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

人は、なぜ「考える」のでしょう? シンプルですけど、どうしていいか解らないから「考える」んです。卒業後の進路について「考える」…   read more


§04 企業は求めます

地球儀を眺めるキリンさん。アフリカの真ん中あたりを見ています。「あそこは、どんな所だろう?」「どうすれば、行けるかな?」と考えているのかも?|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

「どうすれば?」に自分の結論。そんな「考える」人を企業は求めます。なぜ?って、ビジネスは未知へのチャレンジですから。明日、世界に…   read more


§05 たくさん書こう

急な階段。でも一段ずつ上がれば必ず登り切れます。諦めずに一歩一歩進みます。努力は報われます。「書く」も同じく。この写真、神奈川県で撮影。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

「考える」を磨くには、たくさん書く! これが一番の方法だと思います。たくさんって、どれくらい? 「できるだけ」です。今日のあなた…   read more


§06 部分を延ばせ!

樹木の雄大さを伝えたくて、落葉の季節を迎えた大木に寄り添い、枝ぶりを描く。幹から太い枝、細い枝、空へと線を延ばす。そのイメージを写真で撮影。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛

「たくさん書きなよ」って言われても…。「書くのが苦手…」な人は、苦手意識が先に来て、途方に暮れてしまいがち。そして筆を止め…   read more


§07 詰まったら 現実へ

海辺のイメージが浮かばず現実をチャージしに海へ。そして漁港と漁船を発見。写真の撮影場所は静岡県・由井港。桜海老漁の船かもしれませんね。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛

「できるだけ、たくさん書く!」ができる。10分でも20分でも。1時間だって大丈夫。「でも…」そう、その通り。自分のストック、書けるネタ…   read more


§08 フレーズを増やそう

柘榴の実の写真です。歩いていて発見しました。たわわに実をつけています。どれも美味しそう。好きなものを自由に選べる。この余裕こそ豊かさの証拠。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

「できるだけ、たくさん書く」トレーニングを続け、「ある程度、書ける!」「ネタも貯まった!」となった頃、あなたは、別の行き詰まりを…   read more


§09 流れを見渡せ!

眼下の流れを見ても、川の事、分かりません。だから視線を上げ、空も一緒に眺めると…ほらね!  この風景写真、静岡県・大井川で撮影しました。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

自身の表現が豊かになり、伝える工夫に気が回るようになると、「書く」流れが見えてきます。たとえば有名な「起承転結」。この流れが…   read more


§10 教科書を不要に

音楽と本は同じ。知識で読まず感じてください。その暗示として、本棚の角の奥にキーボードを隠してみました。旧オフィス「庵」での遊びです。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

表現のフレーズが多彩になり、「書く」流れが読めるようになると、もう大変! 「この著者、〇〇を伝えたいんだ!」が手に取るように…   read more


§11 知の巨人と意見を交わそう

どちらもスゴイ本です。『国富論』を読めばアダム・スミスさん(左の方)が、『アンクル・トムの小屋』(右の本)を読めばハリエット・B.ストウさんが話しかけてきます。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

さっそくですが、経済学の父と呼ばれるアダム・スミスさんと、奴隷制について意見を交してみましょう。もちろん、ご本人は遥か昔に…   read more


§12 「ならでは!」と言われよう

「飛び出し、注意!」を呼びかける、この看板坊や。滋賀県と三重県に沢山。でも顔はそれぞれ。声さえ違う気がします。だから、とっても魅力的です。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

「書く」「読む」が自在になると、「考える」も滑らかに~。いい感じ!できる人!って雰囲気、バリバリです。でも…   read more


§13 どうせなら No.1

富士山、どーんと構えて誇らしげ。そこがカッコイイ。「わたしの器量はわたしの尺度で」と宣しているような。写真は山梨県・河口湖で撮影しました。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

「(あなた)ならでは!」を手にしたら、切磋琢磨へ! 「(あなた)ならでは!」のアウト・プット、自分のアイデアがNo.1になるように…   read more


§14 アクション・プランの達人に

初めての料理って失敗しがち。レシピ通りでも仕上がりのイメージがなく右往左往。料理もアクション・プランですね。写真は、わたし作・蛸飯です。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

アクション・プランは、「理想を実現するために」+「行動しよう」の足し算です。「海外で働きたい」〔理想〕+「外国語を勉強」〔行動〕…   read more


§15 因果の旅に出かけよう

ライブ直前・東京ドーム・アリーナ席からステージを撮影。この風景、誰のライブでしょうか? 写っている観客(:結果)から推理推察してください。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

因果は使えます。原因をいじれば、結果が変わるんですから。困ったときの因果!と言われる位、頼りにされます。(ちょっと盛りました)…   read more


§16 ノート(気づき)は短く

写真の交通標識、簡潔でわかりやすい。イラストと「いたわりゾーン」の一言で、何をすべき!が伝わってきます。この短さがノートとして最高なんです。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

因果の旅も経験し、「考える」が自由自在になったら… 後は、その実力を活かすだけ。その初手として、ノート(気づき)の取り方を…     read more


§17 I think でいこう

お昼寝中の豚さんに、ニワトリさんが何やらコソコソ。「わたし、考えたの…」と話しているのかな?この写真、東京・上野動物園で撮影しました。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

ついにサイト・タイトルと同名の§(セクション)に突入です。「考える」がなぜ大切なのか? ここに書いてあります。このサイトがなぜ… read more


§18 レポートは大きく

この泉(静岡県・柿田川湧水で撮影)の水のように、あなたの「こう考えた」を次々と披露してください。どんどんどんどん。豊かに、無限に。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

学校や仕事でレポート提出を求められたら…チャンスです。I think なレポートを書きましょう。冒頭に、I think に続く結論をドーンと大きく…   read more


§19 学歴よ、軽くなれ!

この地下足袋、祭り装束です。祭りを楽しむのに学歴は関係ありません。〇〇卒が人生を代弁? そんな淋しい話は祭りや地域活動には不要なのです。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

学歴って…何だろう? ずっと考えています。本音は「どうでもいいなぁ~」と思っています。○○大学卒、△△学部出身、なんか意味ある? 半面…   read more


§20 大学って?

講師の話を聞く。ときに質問し議論を挑む。そんな日々を可能にする大学。この環境を活かすも流すも本人(大学生)次第。旧い講堂の佇まいに改めて想う。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。

I think 大学は環境です。「考える」を磨く環境の1つです。環境の1つですから、別に大学で磨かなくてもいいんです。ただ、大学は…   read more


という訳で、いよいよ始まりま~す。

では、スタート!


§01 惜しいと思おう


講義に毎回出席する。きちんとノートを取る。
でも、試験の成績は振るわない。

あまり講義に出なかった人のほうが、
自分より高く評価される。

そうした経験を大学でした方、意外と多いのではないでしょうか。

なぜ、こんな不思議な事が起こるのでしょう?

原因の1つに、教科書コピペがあります。教科書持ち込み可の試験でよく起きる現象で、試験になると答案用紙にひたすら教科書の内容を書き写す、というアレです。

教科書コピペは、ほとんど講義に出なかった人が窮余の策として使います。けれど、自分のノートを取っている人でも使うことがあります。自分が毎回講義に出て書いたノートがあるのに…。それを試験会場で捨て、教科書をコピペして…。

この「ノートを捨てて教科書コピペ」行動は、「自分のノートより教科書の方が完全で正しい。だから試験にパスするためには教科書を優先!」で選ばれるのでしょう。けどね…2つの点で間違っています。次の①と②を自身の経験に照らし合わせてチェックしてみてください。

①問題の意図を勘違いしていませんか?

問題が「その本には○○という事がどう書いてありましたか?」でない以上、教科書コピペは満足な回答になりません。もっと言うと、コピペすればするだけ、あなたの評価は低くなります。
「な~んだ、この人、ちっとも考えなかったんだ」と採点者を落胆させるように自ら仕向けているんです。

②試験は、あなたの気づき(:note, ノート)を披露する場です。

ノートnote の語源は、「気づく」です。この「気づく」から、気づいたことを「書き留める」意味も生まれました。つまり、notebook は「気づきの冊子」。ノートは板書のコピペではありません。あなたの「気づく」の軌跡です。大学の多くの試験は、あなたの「気づく」、「気づく」を集大成した「考える」を求めているはず。ノートの真価を見誤っていませんか。

ノートを大切にしてください。あなたの「考える」を支えるために、あなたのノート(「気づく」)は存在し、ノートを助けるために板書や資料(教科書を含む)は存在するのです。

教科書コピペで、あなたの「気づく」「考える」を押し潰す。
本末転倒です。惜しいと思ってください。

ひょっとしたら、受験勉強の残像(正解を答えて100点を取ろう!)が、皆さんの中で暴れ回っているのかもしれません。次回は、この問題を考えてみようと思います。


これ、わたしのノートブック。webサイト制作の学習用。一見ゴチャゴチャですが最高。気づきnoteを関連付けて描くので、実に分かりやすい。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
これ、わたしのノート。webサイト制作の学習用。一見、ゴチャゴチャしていますが、これが最高! 自分のノートnote(気づき)を関連付けるように描いているので、分かりやすいのです。自分のノート。その凄さに気づいてください。

§02 正解に負けないで


日本の義務教育は憶えることに重点を置きます。
確かに、字の綴りや足し算・引き算などは憶えないと使えません。だから取りあえず憶えます。

「しっかり憶えてね」と願いながら、小・中学校はテストを課します。正解に○、不正解に×をつける、あのテストです。

結果、小学生・中学生の間では「全問正解→100点満点→たいへんよくできました」な世界が常識となります。

この常識は、高校でも原則として引き継がれ、大学受験や資格試験でも用いられます。実に長い間、「全問正解→100点満点→たいへんよくできました」をわたしたちは求められます。その結果、知らず知らずのうちに「正解を答えれば、always OK!anywhere OK!」を生きる術として心身に染み込ませていきます。

この割り切り(正解至上主義とでも呼んでおきましょう)は、あなたの「考える」をいろいろな面で萎縮させます。たとえば、こんな風に。

「こう考えたんだけど…」(あなた)
「でも大丈夫(≒正解)?」(周囲)

たったこれだけのこの短いやり取りで
あなたの「考える」は潰されそうに…
でも、悔しいから、ちょっと粘って、

「大丈夫とかじゃなくて…」(あなた)
と続けると、今度は

「(あなたの判断は)いいから!」
「本とかに出てる?」(周囲)
と、「権威」で封じ込めにかかります。

「このままでは、話さえ聞いてもらえない!」
そう直観したあなたは、こう切り返します。

「実は、あの有名な○○…」(あなた)
「権威」に「権威」で対抗。すると

「そうか~(納得)」(周囲)
で場は収まります。めでたし、めでたし?

でも、この決着の付け方は変。
あなたの「考える」なんて、正解に比べて大したことない!が前提なのです!

あなたは「納得いかないなぁ」「悔しいなぁ」と思うでしょう。このとき、例の生きる術「正解を答えれば…」が、あなたにそっと囁(ささや)きます。

「そんなに熱くならずに行こうよ。
『はい、そうですね』でいいじゃん」

面倒くさくなったあなたは生きる術に従います。
曰く「長いものに巻かれろ」

こうして「考える」の芽を自ら摘んでしまう人、多そう~。
「どうせ結果は同じなんだから」と、いつの間にか正解ばかり探すようになって、正解さえ手にすれば安心するようになって…。

でもこれ、
正解至上主義が通用する世界だけの常識。
「考える」がフツウの世界では通用しません。
次回は、そんな話を書いてみます。


柱。六本。能舞台。ここで何を演じれば? 正解なんて無いでしょ。「考える」って、こういう事。この写真、滋賀県大津市・蝉丸神社で撮影しました。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
柱。六本。能舞台。自然と一体になったこの空間で、何を演じればよいのでしょう? ほら、正解なんてないでしょう! 「考える」って、こういう事です。この一枚、滋賀県大津市・蝉丸神社で撮りました。

§03 解らないから「考える」


人は、なぜ「考える」のか?
シンプルですけど、どうしていいか解らないから「考える」んです。

卒業後の進路について「考える」。
どう生きたいか「考える」。

このように、未知の世界に踏み出すときは、不安になるから「考える」でしょ。

反対に、
よく知る世界に不安なく浸っているとき、「考える」は停止します。

同じ時刻、同じ道、ただ何となく学校へ、とか、
慣れた仕事を、いつも通り、淡々と、とか。

そんなとき
「考える」は何処かへ行っているし、それが少しも気にならない。

それでも人は生きていけます。
けれど…刺激が少ない人生になると思います。
ドキドキやワクワクから遠くなるから。

「そんな人生は、嫌だなぁ~」
「やったぁ!」と叫んだり、色々体験したい!

そう望むなら、
未知の世界へ飛び込むしかありません。

そのとき、「考える」は必須になります。

こうして人は、「考える」人と
「考える」を忘れた人とに分かれていきます。

「考える」人は、誰かの正解を鵜呑みにせず、自分の結論を示します。

「考える」を忘れた人は、場を繕うために、誰かの正解を拝借します。


さて、一緒にいたい人は?

「考える」人?
それとも、「考える」を忘れた人?

一緒に冒険に出かける、なら?
結婚する、なら?
何かで力を合わせる、なら?

この問いは、社会に出るとグッと重くなります。
次回は、そんな話を書いてみます。


子供時代は「考える」の連続。毎日が新しい体験だから。この子猿もきっとそう。未知ゆえに悩んで考えて。この写真、東京・上野動物園で撮影しました。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
子供時代って「考える」の連続。毎日が新しい体験だから。「これは何?」「どうして、こうなるの?」 解らないから、迷って、悩んで。この子猿もきっと「考える」毎日ですよ! この一枚、東京・上野動物園でパチリ。

§04 企業は求めます


「どうすれば?」に自分の結論。
そんな「考える」人を、企業は求めます。

なぜって、ビジネスは未知へのチャレンジだから。

明日、世界に何が起こるか、誰にも分からないでしょ。自分の会社があっと驚く大発明をするかもしれないし、その大発明をライバル会社が成し遂げるかもしれない。新しい競争相手の出現でお客様の気持ちが急に変わってしまうかもしれない。「しれない」「しれない」 その渦中で生き残る。それがビジネスです。

だから企業は「考える」を奨励します。
事実、伸びる企業は「考える」人で溢れていますよ。他人が押し付ける正解に満足する人など居ません。全員が自分なりの結論を出そうとします。そんな企業のミーティングでは、ユニークな結論と結論とがビュンビュン飛び交います。

この感覚は、企業に限らず、優れた組織に共通しているようです。王者のプライドがギンギンのスポーツ・チーム、枠に囚われないユニークな行政機関。いろいろな例が思い浮かびます。心当たり、ありませんか?

話は変わりますが、平均的って、どういう事だと思いますか。
わたしは、「努力が足りない」と同意だと考えています。

努力が足りないから、到達点は全体の真ん中くらい。だから平均。
「でも世の中には、天賦の才がある」と思われるかもしれません。確かにそう。でも努力すれば、少なくとも平均より上に行けるはず。

厳しい~と思われるかもしれませんが、何事にも努力は必要。
今回のテーマ、「考える」も同じ。

「考える」人の話に戻りましょう。
「考える」人って、正確に言うと「考える」を努力する人。

いいですか。彼らは、放っておいても勉強のできるエリートじゃない。

イメージは…プロ・スポーツや藝術を志す人に多いかな? 彼らと話すと判ります。

彼らは「もっと自由に!」「できたら凄い!」「あの人に憧れちゃう!」でいたいのです。

その感覚で「考える」から「平均」のイメージがありません。「何? 平均って?」「今の限界を超えるぞ!」「Don't stop me!!!(悲鳴)」って思っています。

そんな「考える」人に、あなたも!
さっそくトレーニングを始めましょう。
次回は第一歩。「考える」コツを解説します。


地球儀を眺めるキリンさん。アフリカの真ん中あたりを見ています。「あそこは、どんな所だろう?」「どうすれば、行けるかな?」と考えているのかも?|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
地球儀を眺めるキリンさん。アフリカの真ん中あたりを見ています。「あそこは、どんな所だろう?」「行けたら、何をしようかな?」「どうすれば、行けるかな?」
キリンさん、どんな結論を導き出したのでしょう?

§05 たくさん書こう


「考える」を磨くには、たくさん書く!
これが一番の方法だと思います。

たくさんって、どれくらい?
「できるだけ」。今日のあなたにとって「できるだけ」。もう無理っていうくらい。どんどん、どんどん、書いてみるんです。

選んだテーマについて、教わった事、賛意、反論、疑問、思い付いた事、自分の経験、そして取り敢えずでも自分の結論。それらを、とにかくどんどん書いてみる。文字にする。文としてつなげていく。

もう訳が分からなくなるまで書いていく。書き続ける。そんなトレーニングを自分に課してみてください。

するとね、自分が書こうと思っていた内容が、どんどん膨らんでいきます。コイツを楽しんでください。

たとえば、こんな風に。

まず最初に浮かんだ事が「コミュニケーションとは会話だ!」だったとします。(わたしの講義的でm(_ _)m)

だったら、まずそれを書きます。
そして、ここからが肝心なんですが、書き終えた後、うまく纏(まと)まった!と思っても、さらに自分に尋ねてみるんです。

(それで?)


「それで?って、なに~」と思うかもしれません。
しかし、そこで止めずにもう一度、

(それで?)
シツコクシツコク尋ねます。

これを、あなたが諦めて、
「仕方ないなぁ。じゃあ続きを書くけどさ…」
になるまで続けてください。

先ほどの例でしたら、 「コミュニケーションとは会話だ!」
(それで?)

「会話って色々だけど、例に挙げたい会話は…」
(それで?)

と強引に続けてみるんです。

このあと(それで?)が何回か続き、

筆が止まったら、また自分に尋ねます。
(それで?)

ここでヒぇ~っと悲鳴を上げても、決して筆を止めないでくださいね。
どんどんどんどん書き続けてください。どんどんどんどん。

すると、こんな風になっていきます。

「コミュニケーションとは会話だ!」
(それで?)

「会話って色々だけど、例に挙げたい会話は…」
(それで?)

「一人でテレビを観ていて、クスっと笑う自分がいます」
(それで)

「これも会話だと思います」
(それで?)
(それで?)
(それで?)
(それで?)

こうして、あなたの文は、どんどん長くなっていきます。
内容はチグハグかもしれません。言い回しが下手かもしれません。

でも、いいんです。
トレーニングの目的は、「できるだけ、たくさん」書くことにあるんですから。

ぜひ試してみてください。いろんなことに気づきます。

たとえば、書き始めた頃(ついさっき迄の自分)には思い浮かばなかった事が、頭の中からスラスラと出てきます。その事実に、
「俺って、実は、こんなこと考えていたんだ」 なんて驚いたり、
「わたし、なかなかイイ事、書いてるわ!」 なんて感心したり!

そして、そのうちに…
ジャズJAZZの世界でいうビッグ・プレイ、頭で考えたら絶対できない演奏、みたいな「考える」が自分の中から湧いてきます。頭の中にあるもの、みんな吐き出せるようになります。

だから、たくさん書いてください。

「でも、書くのが苦手だから…」な人もいると思います。なので、「苦手意識よ、サヨウナラ!」テクをお教えします。
次回は、そんな話です。


急な階段。でも一段ずつ上がれば必ず登り切れます。諦めずに一歩一歩進みます。努力は報われます。「書く」も同じく。この写真、神奈川県で撮影。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
最初から上手な人、なんていません。練習して、覚えて、また練習。そして、ある日…。「なんとなく、わかった気~」な瞬間が訪れます。だから、たくさん書きましょう。階段を一歩一歩、登るみたいに。

§06 部分を延ばせ!


「たくさん書きなよ」って言われても…。

「書くのが苦手…」な人は、苦手意識が先に来て、途方に暮れてしまいがち。
そして筆を止め、他の事を始めちゃう。でも、それじゃダメなので、なんとか書き続けるテクをお教えします。

オススメは、自分の経験を文として少しずつ延ばしていくトレーニングです。実際にどうやるか、今から説明します。

まず何か、自分の経験を書けるようなテーマを用意します。たとえば、「写真を見て感激した経験を教えてください」というテーマを選んでみます。このテーマについて「書くのは苦手」を自認するAさんが次のように書いて筆を止めた、としましょう。

「友だちからもらった葉書にあった海の写真に感激しました。(終わり)」

この文を、Aさんに延ばしてもらうんです。たとえばこんな風に。
「Aさん、ここに出てくる友だちってどなたですか? ちょっと書き添えてみて」

Aさんは、こう書き加えたとします。(*赤字が書き添えた部分)
私には中学校から高校まで一緒だった山本さんという友だちがいます。その山本さんからもらった(以下、同じ)」

これで少し文は長くなりました。同時に、文の内容が少し伝わるようになりました。

さらに、ここから。
Aさんに、もう少し書き添えてもらうんです。
今度は、「写真にはどんな海が? 砂浜の風景ですか?」と尋ねてみましょう。

そしてAさん、こう書き加えたとします。(*赤字が新たに書き添えた部分)
「私には中学校から高校まで一緒だった山本さんという友だちがいます。その山本さんからもらった海の写真に感激しました。その海は沖縄県のどこかの海岸だったと思います。誰もいない白い砂浜があって、ビーチパラソルが2・3本で開いていて、海はきれいな青。少し緑がかっていたかもしれない。とてもキレイだったなぁ

これでまた、文は少し長くなりました。
海の風景が加わったので、Aさんが葉書を見て何に感激したのか?が、ぐっと伝わってきました。

こんな調子で「もう少し書き添えて!」とお願いし続けると、文はどんどん長くなっていきます。しかも、文の中身を豊かにしながら。

笑っちゃいますか? でも、この方法なら、長い文を書くことは簡単。

試してみてください。
上手に延ばすコツは、素(す)の言葉をそのまま使うこと。変にカッコつけたり、まとめたりしないで! 「それでぇ~」「あのとき~」な、しゃべり言葉でOKです。とにかく延ばしていきましょう。

やってみたら、確かに長く書けるようになったけど、テーマによっては進まないよ~(泣) になりましたか?

素晴らしい!よく気づかれましたね(拍手)
この「部分を延ばせ」トレーニング、自分の体験ならスラスラですが、そこから離れた途端、難しく感じることがあります。原因はネタ不足。書くことないと、スラスラ書けない。

この壁をブレイクするために、ネタ不足解消法!
次回は、そんな話です。


樹木の雄大さを伝えたくて、落葉の季節を迎えた大木に寄り添い、枝ぶりを描く。幹から太い枝、細い枝、空へと線を延ばす。そのイメージを写真で撮影。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛
樹木の雄大さを伝えるとしたら? 大木に寄り添い、その枝ぶりを描くのも1つの方法だと思います。幹から太い枝、太い枝から細い枝。空に向かって線をどんどん延ばしていくと…。この感覚、「書く」にも使えます。

§07 詰まったら 現実へ


「できるだけ、たくさん書く!」ができる。
10分でも20分でも。1時間だって大丈夫。

「でも…」
そう、その通り。自分のストック、書けるネタが乏しいとき、「できるだけ、たくさん書く!」は行き詰ります。書いている内容が堂々巡りに陥って、ひどくツマラナク思えてきます。

この感覚は、大学での学び、とくに社会科学系の学びの中で、しばしば頭を擡(もた)げます。現実の欠乏というジレンマを伴いながら…。どういう現象か、少し説明してみますね。

社会科学と呼ばれる学び(分野は、政治、法律、経済、経営、社会、文化…)は、世の現実に立ち向かう姿勢と術(すべ)の探求を目的とします。「まず現実あって」の学びです。

具体的にいうと…
経済を知るために経済を学ぶんじゃありません。人は経済(:稼いだり支払ったり)を伴(とも)として生きざるを得ないから、経済を学びます。

マーケティングも同じ。マーケティングを知るためにマーケティングを学ぶんじゃなく。ビジネスを幸せにするためにマーケティングを学びます。

なのに、教室という閉じた空間での議論は…
「○○とは!」「○○は重要!」に終始しがち。
(この雰囲気、受験参考書と似ているでしょ!)

このスタイル(言葉の意味や位置を問うだけ?)だと、議論は具体を捨て抽象へと逃げ出します。

困ったことに、扱う言葉が難しいor意味不明であればあるほど、その逃げ足は速い。そしていつの間にか抽象にどっぷり浸かり、現実をすっかり忘れて(忘れることができるので)、いわゆる「象牙の塔」に閉じこもり…

そして…
本や雑誌、テレビやネットに書いてある事が現実だよね~という錯覚に陥ります。その息苦しさ、阿保らしさに耐えかねて、今度は「リアリティがないんだよ!」と叫んだりして。

リアリティ? まったく、何言ってんだか…。
せめて恰好つけないで日本語で言おうよ。真実味とか。


話を戻して。
「できるだけ、たくさん書く!」ときに感じるネタ不足って、こういう事です。

だから、ネタ不足解消の方法は明瞭。
現実を見つめましょう。あなたのテーマに関係する、あなたにとって重要な現実を見つめる。これでバッチリです。

現場に立つ。人に話を聞く。関連する資料を読む。方法は色々あります。
日本の誇る映画監督、溝口健二さん(亡くなられて久しい)は、こんなことを書き遺しています。

「(映画の舞台となる)当時の制度の中で人間や女を描けるからね。今、吉井(勇)老人が西鶴の現代語訳をやっています。僕は期待している。学者のやったのは駄目ですよ。道楽をしていないもの」

時代考証、社会や人の描写に人一倍厳しかった溝口さんの言葉は、ネタ不足解消の金言です。

落語の名人、名人中の名人と云われた古今亭志ん生って人は、溝口さんとおんなじことをもうチョットくだけたカタチで言い遺しています。

「エェ、廓(くるわ)というものは、昔は若い人があすこへ行くってェと世の中の大概のことが判ってまいりますから」 だそうです(笑)

現実を見つめて(「さぁ廓へ」じゃ無く)、ネタ不足を解消しましょう。そうなれば、あなたの「できるだけ、たくさん書く!」は驚くほど豊かになっていきます。

あなたがネタで満たされたら…
今度は、上手に伝えたくなるはず。

だから次回は、表現のフレーズのを増やそう!
そんな話を書きます。


海辺のイメージが浮かばず現実をチャージしに海へ。そして漁港と漁船を発見。写真の撮影場所は静岡県・由井港。桜海老漁の船かもしれませんね。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛
もう何も思い付かない(泣) 原因が現実不足ならばチャージしに出かけましょう! 海辺のイメージが浮かばないなら、海へ行くんです。すると漁港や漁船を想い出します。この一枚、静岡県・由井で撮りました。すると獲物は桜エビ?

§08 フレーズを増やそう


「できるだけ、たくさん書く」トレーニングを続け、「ある程度、書ける!」「ネタも貯まった!」となった頃、あなたは、別の行き詰まりを感じているかもしれません。

表現がパタン化してツマラン!

という新しい行き詰まりに。

たとえば、こんな具合。

様々な例示をすらすらと書けるあなたがいて、
「たとえば、…」
「たとえば、…」
「たとえば、…」を、どんどん書く。

要点の箇条書きが得意なあなたがいて、
「第一に…」
「第二に…」
「第三に…」を、どんどん書く。


それは確かにスラスラで巧いんですけど、あなたはウンザリしています。

「私の表現、カッコ悪!」
「正直、誰かのだったら読みたくない」なヘキヘキ状態。

必然、「できるだけ、たくさん書く」トレーニングの起点「それで?」さえ、腹立たしくなってきます。だって、書けば書くほど自己嫌悪に陥るんですから。

この状態のあなたをピアノの演奏を例えると、こうなります。

あなたは、今までピアノが弾けませんでした。
それが今では、ド・ミ・ソの音を自由自在に弾くことができます。試しに弾いてみましょう。

♪ドミソミソミソ、ソミドミソ、ソドソドソソソ、ミドドミミ~♪

上手に弾けています。でも最近、ナンカ窮屈になってきたような…

ねっ、これと同じ。

だから、新しい音を探し始めます。人の弾いている音をもっと注意深く聴くようにします。

あの人は違う音を弾いている。シ・レ・ソか。シとレは弾いたことない。

この人は、ド・ファ・ラを弾いている。なるほど、ファとラか!

そしてあなたは、密かにシ・レ・ファ・ラを練習。暫くすると、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」を弾けるようになるのでした。めでたし、めでたし。

今、あなたは、このポイントに近づいています。進歩したのです。


話は変わりますが、実はこのピアノの下り、俗に比喩と呼ばれる表現フレーズを使っています。このように、表現の手数、フレーズが増えていくと、「できるだけ、たくさん書く」は表情豊かになりますよ。頑張って、表現のフレーズ、増やしましょう!

その手法の1つ、
ボキャブラリー(語彙)を増やすのも効果・大。
言葉って、本当に色々あって、凄いです。

たとえば、「確かめる」という言葉は、場面・状況に応じていくらでも書き換えられます。不思議とピッタリくる「確かめる」があるんです。試しに少し言い換えてみましょう。

「感じる」「経験する」(この2つは身体的・現象的・♪Rockの場合)、「表す」(芸術の場合)、「試す」(スポーツの場合)、「動かす」(技術の場合)、「診る」(医療の場合)「根拠を求める」(法律の場合)「働きかける」(行為の場合)「影響を調べる」(分析の場合)「検証する」「同定する」(自然科学の場合)とか…様々です。

こんなのもあります。台詞(せりふ)の探求。
これは、小説家や映画監督が得意とするところ。

たとえば、好意を伝える場面があって、登場人物に「君が好き」と言わせる…にしても、彼らはそのまま「好き」なんて言わせません。
最低でも「○○さん、好きだ~~~~~!」くらいに仕立てます。

こうしたフレーズは無数にあります。とても自由です。ですから、この種のフレーズは「自分で作って恥をかく」トレーニングをお勧めします。分類・整理本もありますが、囚(とら)われると逆効果。要注意です。

変わった所では、データ解析なんて表現フレーズもあります。

数値に表情を与えるんです。趨勢の表現(□%の人が「はい」と回答)、関連度の表現(Aが増えるとBが減る)予測の表現(Cの数値が2ポイント増えるとDの値は5ポイント上がるだろう)などをよく使います。

色々なフレーズを憶えてください。使えるようになってください。

表現のフレーズを増やしていくと、伝える工夫が分かってきます。
すると、今度は「書く」流れが見えてきますよ。
次回は、そんな話です。


柘榴の実の写真です。歩いていて発見しました。たわわに実をつけています。どれも美味しそう。さて今日は…。好きなものを自由に選べる。この余裕こそ豊かさの証拠。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
柘榴(ざくろ)です。たわわに実をつけています。どれも美味しそう。さて今日は…どれを食べようかな? こんな余裕って、大切です。「書く」は特に。表現のフレーズ、たくさん手にしてください。「考える」が豊かになります。

§09 流れを見渡せ!


自身の表現が豊かになり、伝える工夫に気が回るようになると、「書く」流れが見えてきます。たとえば有名な「起承転結」。この流れが見えてきます。


「起」
  「こんな話が始まるよ~」と小さく予告(ウンウンとなり)

「承」
  「話の枠を広げてみるね!」とテーマを宣し(盛り上がり)

「転」
  「別の角度から眺め」て虚を突き(そうなんだ~と思わせ)

「結」
  「話のツボ、わかった~」でスッキリ(納得感アップ!)


こんな作為に気づきます。

そうか!「起承転結」の流れ、「転」でドキッとした読者の心を「結」で落ち着かせて…。

ひょっとして、壁ドン系? 確かにそれなら「なるほどね~」「賢い~」となりそうだわぁ~。なんて効果に気づきます。

すると「起承転結」にビビらなくなって…。
万能じゃない! 弱点あり! に気づきます。

「起承転結」の弱点、わかりますか?

実は「起承転結」、長々と書いて最後に結論へ辿り着く「流れ」なので、「何を言いたいのか、早く言ってよ!」には不向きなのです。

文は「起承転結」が正解!なんて呪縛です(思い込んでいる人、多そう~)。

そんな感覚で「書く」流れを見渡せるようになると、気づくこと多々。

たとえば、新聞記事。「この、結論を先頭に置く流れ、スッキリだわ~」なんてね。事実、新聞記事はスッキリを求め、以下の流れで構成します。

まず見出しでドーン(一目で何が書いてあるかを読者に知らせます)。
次に簡潔な事実(記事は常に事実。5W1Hの5Wを優先。1Hは余地次第)。
最後に事実について若干補足(報じた事実がどう展開するかについて)。そして幕。
注)昔、新聞記事、書いていました。

では、大学で書く学術論文は、どんな「流れ」になっているのでしょう? 学部で書く学士論文(いわゆる卒論)も学術論文の1つです。その学術論文、社会科学の場合は大体こんな構成です。

「問題の所在」(何を研究したのか!を説明します) →「仮説」(この研究で証明したい事はコレです!) →「実証」(証明できました/できませんでした) →「結論」(この研究で分かった事は以下の通りです) →「課題」(この研究に残されたテーマは以下の通りです)。

この「流れ」を学術論文は崩しません。理由は、研究成果を世界中の人と交換したいから。学問って「あなたと私、実は同じ問題について研究していたんですねぇ。私はこんな結果でしたけど、あなたはどうでした?」で盛り上がりたいんです。

だから共通点と相違点が判るように同じ形式で記述し合って! それでも結論が最後になって分かるんじゃイライラするので、学術論文でも「問題の所在」の前に「全体の要約abstract」を置く場合も多いんです。こんな「書く」流れにも気づいちゃいます。

他にも、書く「流れ」、色々あります。

黒澤明監督の映画、『七人の侍』は
状況設定(農民ピンチ!)→ 成り行き(侍&農民vs.略奪する野武士たち)→ 決着(侍&農民の勝利)→ 解釈(真の勝者は農民)→ エンディング

で紡がれていきます。ラストシーンまでドキドキしながら夢中になって、最後に「こういう事でした~」と指差し確認して、観客たちは「うんうん」と納得して映画館を出る。そんな「流れ」で描かれています。

同じ映画でも、アメリカン・ニュー・シネマと呼ばれた作品群は違います。たとえば『真夜中のカゥボーイ Midnight Cowboy 』は、

状況設定(カゥボーイ、ニューヨークへ)→ 成り行き(彼女と出会い)→ 成り行き(彼と出会い)→ 成り行き(いろいろあって)→ 成り行き(去っていく)→ エンディング

となっています。『七人の侍』のような解釈、「こういう事でした~」は無し。「え~、終わり~?」のまま、観客は映画館を出ます。この余韻を狙った「流れ」なんですね。

落語家、立川志の輔さんの創作落語は、「流れ」的に『七人の侍』に近いですかね。代表作「みどりの窓口」は…

リラックス→ 落ちを楽しむ準備運動→ 落ち→ クスリ(笑い)→ 余韻(そういう事でしたか)

で展開します。実に勉強になります。

他にも紹介したい「流れ」、あるんですが、切りがないのでこの辺で。

ここまで来れば、難しそうな本がスイスイ読めるようになりますよ。
次回は、そんな話をスイスイと。


眼下の流れを見ても、川の事、分かりません。だから視線を上げ、空も一緒に眺めると…ほらね!  この風景写真、静岡県・大井川で撮影しました。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
物事って狭く捉えちゃダメ。その方が楽ですが、全体を見ていないので誤認しやすいのです。この感覚、川の風景に通じます。眼下の流れを見ていても川は見えません。でも顔を上げると…。この写真、静岡県・大井川で撮りました。

§10 教科書を不要に


表現のフレーズが多彩になり、「書く」流れが読めると、もう大変!

「この著者、〇〇を伝えたいんだ!」が手に取るように解ります。

すると、難しい表現がてんこ盛りの分厚い本が、スラスラ読めます。

「あぁ、この人、こんな風にゴチャゴチャ書いているけど、一番強調したいのはココなんだぁ~」とか、「この人は、いろいろ表現を変えてるけど、ずっと同じこと、繰り返し書いてるだけ~」とか、自然と判るようになっちゃうんですね、ホントに。

たとえば、ロー・オルダーソンWroe Alderson さんが書いた『マーケティング行動と経営者行為』という本がありまして、とても鋭い本なので、わたしの「流通システム」という講義で必ず紹介するんですが、これが訳本で549頁もあるんです。内容も一見すると難解なんです。

でもね、「書く」流れを想像できるようなると、オルダーソンさんの意図も読めるんです。

「みんなを幸せにする。それを可能にするのは誰?」がメイン・テーマだな、って判ります。

メイン・テーマが判ると、そのテーマに著者が意見をどう付け加えて全体を形作っていったのか?も解るようになります。頭はここで、首はここ。骨はここで、肉はどこ、が見えてきます。

そして最後には、「この著作(『マーケティング行動と…』(初版は1957年)と現在のビジネスが見えない糸でつながり、その糸はさらに未来まで延びて、そして…」という理解・紹介がサラリになって。

この感覚を手にすると、小難しいと言われる本をドカスカ消化できちゃいます。「そんなに簡単じゃない!」と怒られるかもしれませんが、知りたい本質は、自分の肥やしとなる先達(せんだつ)の指摘であって、その辺は100%じゃなくてもお許しいただけると有難いです。m(_ _)m

先へ進みましょう。
すると、小難しい本の解説本を読まなくても済むようになりますよ。
マーケティング関連で言うと、あの『もしドラ』はまず要らない。元ネタの発信源、御当人、ピーター・ドラッカーさんの本を読めば済むから。

他にも、良いことが!

この力を使えば、教科書と言われる本が、どの論者のどんな言説で組まれている?も見通せます。

マーケティングの教科書だと、フィリップ・コトラーさん編著『マーケティング・マネジメント』の「編」(他人の考えを借りた部分)と「著」(本人のオリジナル)の境界が分かります。「編」に言説を貸した一人、心理学者アブラハム H.マズローさんが説いた欲求段階説がマーケティングの教科書の中で矮小化されていった過程とかも、バッチリ判ります。得るところ、大です。

世の中、間違った「受け売り」をしているケース、多々見かけますが、書いた本人の言葉に触れられる、あなたの方が確かです。行き過ぎた?言葉少な?な省略に惑わされる日々から解放されましょう。

そうなれば、教科書・解説本の類が要らなくなります。同様に、用語辞典や最新キーワード集にもフフンになれます。「用語、知ってる=よくできました」が馬鹿らしくなってくるのです。

そんなあなたは、知の巨人たちと意見交換できるようになっています。

やってみます? ちょっとだけ。
次回は、そんな話です。


音楽と本は同じ。知識で読まず感じてください。その暗示として、本棚の角の奥にキーボードを隠してみました。旧オフィス「庵」での遊びです。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
本はメッセージ。音楽と同じ。伝えたい事があるんです。その辺りを楽しめると、いろんな本が自由自在になります。そのとき気付くはず。教科書って、メッセージに乏しいからツマラナイんです。

§11 知の巨人と意見を交わそう


さっそくですが、経済学の父と呼ばれるアダム・スミスさんと、奴隷制について意見を交してみましょう。もちろん、ご本人は遥か昔に物故されている(1790年没)ので、直接、言葉を交わすことはできません。しかし、彼が遺した『国富論』(初版1776年)を読んで、彼と議論する事はできます。

さっそく、氏を召喚しましょう。会うなり、彼はこう言います。

「奴隷によってなしとげられる仕事は、たとえかれらの生活維持の費用しかかからぬようにみえても、けっきょくのところいちばん高価(中略)。古代イタリーにおいて、その経営が奴隷の手にゆだねられるようになってから、穀物の耕作がどれだけ退廃し、また主人にとってどれほど不利なものになったか」(大内兵衛他訳『諸国民の富Ⅰ』←国富論 より)

そして、あなたに尋ねます。
「どうお考えですか?」

この対話が、先達の本を読む最も大切な意義だと、わたしは考えます。

奴隷制の話が出たので、今度は、ハリエット・ビーチャー・ストウさんが著した小説『アンクル・トムの小屋』(1851-52年発表)を介し、彼女と意見を交しましょう。さっそく召喚! 今日はいろいろ忙しい。

で登場した彼女、「小説、読んでくれました?」と言いながら、「たとえば、この箇所、ある青年奴隷の言葉を読みますね」と朗読してくれます。

「奴隷というものは結婚できないのを知らないのかい? この国には、まだそのための法律がないんだよ。もしあいつがぼくたちの仲を裂こうと思えば、ぼくにはきみを妻として引き止めておくことはできないんだ」(山屋三郎他訳『アンクル・トムズ・ケビン 上巻』より)

朗読が終わると、彼女、尋ねます。
「あなたは、どう思われますか?」

この投げ掛けに、あなたが答えるとしたら…。
彼らの話、つまり、過去の話に対して、ではなくて、今、世界で起きている問題を踏まえて答えるとしたら…。

ご覧になりましたか? 2013年に封切られた映画『それでも夜は明ける 12 Years a Slave 』。この映画でアカデミー賞助演女優賞を受賞したルピタ・モンディ・ニョンゴさんは、受賞スピーチで世界の子供たちへ、こう語り掛けました。
「No matter where you're from, your dreams are valid.(あなたが、どこの出身であれ、夢は叶います)」

彼女の、このスピーチは広く知られています。なぜでしょう? 彼女そして作品の素晴らしさはもちろんですが、社会の関心も強くアシストしたように感じます。今も人身売買が行われていること、ご存知ですか? Human Trafficking という言葉を聞いた事、ありませんか?

アダム・スミスさんが嘆いたテーマは3世紀を経た現在でも無くなってはいません。彼に向かって「人類はそれほど愚かではなくなりました」と私たちは未だに告げることができません。 ハリエット・ビーチャー・ストウさんに対しても…。さて、どうしましょう? その辺りも意見を交わしてみては?

知の巨人たちとの意見交換、いかがでしたか?
もう、他人の話は、お腹イッパイ?
分かりました。「書く」「読む」が自在になったんですからね。
それに、主役はあなた。

次回から、テーマを「書く」「読む」から「考える」へ移しましょう。

「考える」を身に付けるために、新しい目標をお示します。


どちらもスゴイ本です。『国富論』を読めばアダム・スミスさん(左の方)が、『アンクル・トムの小屋』(右の本)を読めばハリエット・B.ストウさんが話しかけてきます。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
有名とか立派とか関係ありません。スゴイ本は伝わってきます! だから感覚で読んでください。すると著者たちが、あなたに声をかけます。「わたし、こう思ったんだけど…」って。面白いですね。そうそう、左の方がアダム・スミスさんです。

§12 「ならでは!」と言われよう


「書く」「読む」が自在になると、「考える」も滑らかに~。

いい感じ!できる人!
 って雰囲気、バリバリです。

でもそれだけでは…。

物事が解る人(:巷で言う、お勉強のできる子)になっただけかも。「よくできました」の世界、正解至上主義の鎖に未だ繋がれたまま?

今から示す、MBA(経営大学院)的なナゾナゾに、○○と答えるようだと危ういですよ。さぁ、自己診断してみましょう。

〔ナゾナゾ〕
フルボトルで1本1万円するワインがあります。さて、このワインを沢山売るにはどうしたらいいでしょう?

優等生は「ワインボトルの容量を小さくして品質を落とさずに手頃な価格に抑える」と自信をもって答えるでしょう。

理由。これが模範解答だから。(:実際、こう答える人が多いんです。成功事例集好きのビジネス・パーソンにありがち?)

もし、あなたも同じだったら、アウトです。
完全な「(あなた)ならでは!」不足。
これじゃ駄目。反省してください。

なぜか? 今の模範解答、その末路は以下のようになるからです。

「じゃあ、ミニボトル化して、ライバルもすぐミニボトル化して、その後どうすんの? 小手先じゃん! 時間稼ぎ? 次の矢はどうする?」って議論になって、再び意見を求められたとき、「(それ以上は模範解答集に載ってないんで。そこまで考えると思わなかったんで)………(沈黙)」になるんです。そして、いつまで待っても答えがない。ねっ、困るんでしょ。

必要なのは、「(あなた)ならでは!」な「閃き」なんです。

在り来たりや平凡を飛び越して、多くの事実、たくさんの議論(前§の、知の巨人との意見交換を含む)を踏まえた上で、「おぉ、これなら!」に到達しちゃう。これが「閃き」。

その「閃き」を、あなた固有の世界観(ボン・ジョヴィの曲で云うと、Rock'n in the free world)の上に打ち上げたのが、「(あなた)ならでは!」な「閃き」です。自作の打ち上げ花火みたいな感じかな?

だから凄いんです。みんなが感心します!
褒められちゃいます!

「うん、流石(さすが)!」「どうしたら、思い付くの?」って感じで。

その「(あなた)ならでは!」な「閃き」を他人と競おうってのが、社会の現実。
だから、あなたも…

次回は、そんな話です。
「(あなた)ならでは!」PartⅡ?

以下、余談です。
この話をすると、「(あなた)ならでは!」を、「(あなた)だけ」と曲解する人が現れます。「わたしだけ or わが社だけ or ONLY ONE =(あなた)ならでは!」とお考えになる。でも、この解釈は間違いです。

世の中に「(あなた)だけ」は存在しません。たいていのモロモロは歴史の中で世界のどこかで、既に誰かが試しています。人は古来から似たような事を願って、良さそうなら誰かの真似をしてきました。何にでも他人の手垢が付いています。

序(ついで)に。
「考える」にオリジナリティを求める向きがあります。けれど、「考える」に「初めて」なんて皆無に近い。起源origin なんて名誉の問題。応用こそが大事です。

なのに不思議。君の「考える」にはオリジナリティが無い!って攻撃する人がいます。わたしの「考える」にはオリジナリティがないと卑下する人がいます。どうして? 一種の恐怖症?

惑わされないで!
「だけ」もオリジナリティも放っとけばいいんです。肝心なの「(あなた)ならでは!」。そこのところ、よろしくお願いします。


「飛び出し、注意!」を呼びかける、この看板坊や。滋賀県と三重県に沢山。でも顔はそれぞれ。声さえ違う気がします。だから、とっても魅力的です。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
これ、滋賀県と三重県でよく見かける「飛び出し、注意!」の看板です。この看板坊や(名前ある?)、顔が1つ1つ違います。それぞれに個性があって、声さえ違うような。だから、とっても魅力的。「(あなた)ならでは!」に溢れています。

§13 どうせなら No.1


「(あなた)ならでは!」
 を手にしたら、切磋琢磨へ!

「(あなた)ならでは!」のアウト・プット、
自分のアイデアがNo.1になるように
頑張ってみましょう。

面白い体験になると思います。
アイデアのNo.1になるってことは、圧倒的、唯一無比になる!と同意。テストに例えると、100点満点のテストで、200点、300点を叩き出すイメージ。

つまり、アイデアを出す側も、讃える側(出題者や審査員)も一緒に、想定しなかったレベルに跳んじゃうってことなんです。

100点満点のテストで100点取る
→自動的にNo.1!

これなら話が早くて、対策も立てやすいけど…

「こんなところで終わって、たまるか~!」
な気合いで、アイデアNo.1(以下、略しちゃいます)を目指しましょう。

アイデアNo.1になるには…

最初に、精神論ぽく伝えておくと…
自身のアイデアに対して、絶対の自信が不可欠。

「この問題の最高の選択はコレ!」
「このテーマなら、誰にも負けない」

この位、意気盛んで丁度よいのです。そうでないと持ちません。というのも、面白い問題やテーマには、No.1候補がワンサカ集まってきますから。

そのイメージは、
「絶対に面白いから手に取って!」と一冊一冊が必死で叫んでいる大型書店の漫画コーナー、あるいは「私こそ、世界一の美女!」が集うミス・ユニバース世界大会・決勝に近く。

思わず「世界で一つだけの花」を歌い出したくなる、そんな緊張感の中で、アイデア同士がNo.1を目指してぶつかり合うのです。

「それって、めちゃめちゃ厳しい!
 だってNo.1は1つだけでしょ」

そんな声が聞こえてきそう。確かに。No.1は厳しい。でもね、「1つだけ」に関しては大きく緩(ゆる)く受け取ってください。どういう事なのかというと…。

たとえば、交通事故を減らすアイデアNo.1を選ぶとします。すると気づくんですが、道路それぞれでベストが違う。同じ道路(例えば、国道1号線)でも地域によって、ベストのアイデアは違ってくる。こんな調子ですから、同じテーマでもNo.1は、それこそ沢山ありうるわけです。正確に言うと、沢山ないと困るんです。


考えてみてください。人と社会を巡る問題(ビジネスも、その1つ)は多様です。しかもタイミングによって問題の質が変わります。つまり、その分、あなたのアイデアがNo.1になるフィールドはたくさんあるのです。

ですから、個々の事情にピッタリのアイデアNo.1に選ばれるように!を目指しましょう。

実は、そのために譲れない条件があるんです。

その条件とは、
具体的な問題を解決してくれるアクション・プランであること。

「社会は××」とか「キーワードは△△」とか、現実の問題解決と切り離した地平でブツブツ言っている言説や評論はアイデアNo.1になれません。その資格が最初から無いんです。

と解説したところで、アクション・プランの説明へ進みます。
次回は、そんな話です。


富士山、どーんと構えて誇らしげ。そこがカッコイイ。「わたしの器量はわたしの尺度で」と宣しているような。写真は山梨県・河口湖で撮影しました。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
富士山。どーんと構えて誇らしげ。そこがカッコイイんです。「わたしの器量はわたしの尺度で」「まだまだカッコヨクなる予定!」 富士山、こう言っている気がします。それこそ、NO.1の真髄! 写真は山梨県・河口湖にて。

§14 アクション・プランの達人に


アクション・プランは、「理想を実現するために」+「行動しよう」の足し算です。

「海外で働きたいから」〔理想〕+「外国語を勉強」〔行動〕
は、アクション・プラン。

「商売繁盛を目指して」〔理想〕+「新製品を開発」〔行動〕
これもアクション・プランです。

なんとなく解りました?
では早速、アクション・プランを描いてみましょう。次の空欄を埋めてください。

「    」〔理想〕+「   」〔行動〕

出来ましたね。
これがアクション・プランの基本型です。簡単でしょ!

では、練習です。あなたのアイデアを、この基本型に記入しましょう。

「〇〇〇〇」〔理想〕+「△△△」〔行動〕

はい、OKです。

では、次のステップに進みます。
描いたアクション・プランの素晴らしさをチェックしてみましょう。

ポイントは2つ。

①〔理想〕は具体的ですか?
 〔理想〕が漠然としていると、〔行動〕がアヤフヤになります。
 次の例を見てください。

 「わたし、bigになる!」〔理想〕+「………」〔行動〕

 ねっ、これじゃ実行も何もありません。アクション・プラン以前です。〔理想〕は具体的に!

②〔行動〕は実行可能?
 無理な〔行動〕はやっぱり無理。

 勉強もやって、部活もやって、一日の睡眠時間は4時間! は無理。

 今期、全員が前期比200%を売り上げるぞ! も無理。

〔理想〕+〔行動〕が
〔理想〕+〔理想〕にならないように!

「三日坊主」(戒め)「選択と集中」(方策)は
アクション・プランの金言なのです(笑)


だんだん馴染んできましたか?

そうなんです!

アクション・プランは、実行可能が生命線!
誇大妄想なアクション・プランは論外ですよ。

(PDCAとかkaizenとか呼ばれる、業務改革系のアクション・プランは有名です。なぜだか分かりますか?「小さなことをコツコツと」主義だから! そして、誇大妄想化の防止が望めるから!)

と理解いただいた上で、さらなる高みへ。

軽く復習です。

・アイデアNo.1の要件がアクション・プラン。
・アクション・プランは実行可能が生命線。

でしたね。


では、このレベルのアクション・プランを描くには?

実は、ある工夫が必須になります。

その工夫とは…、「因果を詰める」こと。

説明しましょう。

因果とは〔原因→結果〕。
「因果を詰める」とは〔原因→結果〕を徹底的に磨くこと。

だから徹底的に磨いてください。
それが1番のトレーニングです。

方法は、次回、示します。
因果PartⅡ<上級編>?


その前に、次回に向けて軽めの予習を!

駄目なアクション・プランのイメージをつかんでおいてください。

ということで
「駄目だこりゃ、アクションプラン」劇場の始まり始まり。

「何をどうすれば、きっとこうなる」を、現場感覚で指差し確認できるまで詰め切れるか? 途中で諦めるか? この辺りで、アクション・プランのクオリティは決まります。

このクオリティが低いと「駄目だこりゃ」になりやすいのです。その典型例を2タイプ示します。双方とも、因果を詰めず、〔行動〕崩壊のリスクを放置したままアクション・プランを実行に移し、失敗します。

そんな典型例(反面教師)1号は、コンセプト主導のプロジェクトでよく見られる失敗。〔理想〕をカタカナや外国語などで抽象的に表し、その抽象に関連しそうな〔行動〕をてんこ盛り!

これでなんか出来た気になって大満足。しかし〔理想〕があやふや過ぎて、〔行動〕が〔理想〕のご機嫌取りになって、何してんだか分からなくなって…な失敗に陥ります。

典型例(反面教師)2号は、単発型プロジェクに見られる失敗。地域振興や事業成長を長期で見据えなければならないのに、その場だけ盛り上がるイベントや施設建設でお茶を濁すアクション・プランでよく起きます。

単発が終わってしまえば関係ないもん!な失敗に陥るのです。失敗の主因は、因果を気にかける期間の短さにあります。長期で考える意識が希薄になので、因果の詰めが甘くなってしまうのです。

どちらも本当によくある話。アクション・プランを描くときの戒めとしてください。
課題解決を謳うワーキング・プログラム(:課題解決型学習Project Based Learningとかデザイン・ゲーム)では、とくに注意したいですね。

予習は以上です。では次回へ。


初めての料理って失敗しがち。レシピ通りでも仕上がりのイメージがなく右往左往。料理もアクション・プランですね。写真は、わたし作・蛸飯です。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
初めての料理って失敗しがちです。理由は、仕上がりのイメージがないから。レシピ通りに作っても、不安になって揺れに揺れて。料理もアクション・プランですね。写真は、わたし作・蛸飯(■回目)。少しはマシに?

§15 因果の旅に出かけよう


因果は使えます。原因をいじれば、結果が変わるんですから。困ったときの因果!と言われる位、頼りにされます。(ちょっと盛りました)

この因果、得意になっちゃいましょう! 得意になって、因果を詰める→素晴らしいアクション・プラン→アイデアNo.1 の路を拓きましょう!

では、さっそく。
因果の詰め方をトリセツします。


因果を詰めるには、まず因果を関係として意識する必要があります。なので、因果の話をする前に、関係の話をします。

関係って、AとBとのつながりです。
人と人とのつながり、人間関係。親子関係。友人関係。こんな感じです。

この関係の中に、共変関係というタイプがあります。共変関係って、読んで字の如(ごと)く、「こちらが変わるとあちらが変わる。その逆もあり」って関係です。たとえば、

「練習する」「上達する」。これ、共変関係。
「上達する」「練習する」。これも共変関係。

分からなくなった?
それは、あなたが無意識に先へ進んでいるから!

では、これは?

「練習する」から「上達する」

「練習する」「上達する」は共変関係でした。
それが、でなくからになると?

そう、因果関係になります。
〔原因→結果〕が明らかな共変関係を因果関係と呼びます。因果関係って共変関係の特殊系です。

わかった? いい感じです。さらにレベルアップしましょう!

「練習する」から「上達する」
「上達する」から「練習する」 この違いは?

原因と結果の逆転?
それは表面的なこと。もっとよく考えて!

因果〔原因→結果〕の矢印→を使ってみて。

「練習する」から「上達する」 を→で表すと、
「練習する」「上達する」 になりますね。

片や、
「上達する」から「練習する」 は?
「上達する」「練習する」 でOK?

「上達する」と「練習する」は直接つながる?
人はロボットじゃなんだから、上達を確認しただけで練習するかなぁ? 

ひょっとすると…

「上達する」「嬉しい~」「練習する」
じゃないかなぁ?

そうならば…、この因果関係って…

原因結果(が原因に転じて)結果 
じゃないかなぁ?

こんな着想が出来るようになってください!

この辺りを見極められる?が、因果関係を扱うコツです!


こんな因果関係、
実は、様々なタイプがあります。
ざっくり分けると、こんな感じ。

1. 原因 → 結果

2. 原因 → 結果(が原因に転じて)→結果 

3. 原因(AとBとCと…) → 結果
    ※複数の原因から生じる1つの結果

4. 原因 → 結果(AとBとCと…)
    ※1つの原因から生じる複数の結果

1はシンプル。基本型。矢印1つでOK。
2は 1の連鎖版です。先程の例。
3や4は複雑系。原因と結果がたくさん登場。矢印もたくさん。

色々な因果関係、描いてみてください。
慣れですから、練習して!


さてさて、
因果関係が自在に描けるようになると、次の点が気になりだします。(それは、あなたの成長の証!)

「その因果関係、いつも必ず?」

とても良い指摘です。そもそも、因果関係を描く動機は、アクション・プラン。その実行可能性にありました。

「結果をこうしたい」ために「原因を知りたい」(≒「太りたくない」ために「カロリー制限」)であって、「結果をこうしたい」に殆ど貢献しない原因はどうでもいいんです。

だから、因果関係を扱うときの大きな関心は、「その因果関係、いつも必ず?」になっていきます。因果の確からしさの度合い、確度の話が重要になってきます。

その因果関係の確度、「100%保証」から「原因とは言えない?」までに分かれます。この確度をテストする方法はいろいろあります。データ解析法の多くは、そうしたテストに類します。

その話は別の機会に譲るとして、今は因果関係の確度についてイメージを掴んでください。そちらが先決。

では、確度のイメージを高い順に紹介します。

確度として「100%保証」な因果関係は、理論theory 、法則law なんて呼ばれます。自然科学はこの水準で悩みます。同じ実験結果が誰でも?(:再現性)が重要なのです。スタップ細胞騒動の顛末を憶えていますか?


さて次。「100%保証」まで行きませんが「かなりの確率で」を確度として期待できる。そんな因果関係は、論理logic、モデルmodel と呼ばれます。人間の心理や行動・社会変動の解明は、この確度まで到達すれば大成功。

実は、ここまでが因果関係を数式で表せる(:表すことに意味のある)レベル。このレベルの確度だと、「〔結果Y〕は〔原因X〕がaの強さで影響しています。誤差はeくらいですよ」は、数式で Y=aX+e(eは誤差)と表せばいいじゃん!なんて話が飛び交います。この「=」が確度の高さを予感させるでしょ。

ではそれ以下の確度になると…
因果関係は「場合によっては…」ばかりになってしまいます。えぇっ?この因果関係Xって状況次第で強くなったり弱くなったするの? ナンカ頼りなさげだねぇ~。まぁ、影響因の1つではあるねぇ!的に扱われます。

ところが実際は、この影響因がオモシロい。世の凄いアクション・プラン、アイデアNo.1は、確度が〔影響因の1つ〕な因果から!
そんな事実に気づきます。「えっ、まさか」「そんな事が…」な原因が素晴らしい結果を生み出すものです。


てな感じで、因果関係の確度、色々です。その色々を、〔理論・法則〕〔論理・モデル〕〔影響因の1つ〕に区分できるようになってください。

この感覚を解したら、因果の旅へ!

世のあれこれを眺めて、因果を描くスケッチ旅行にお出かけください。

たとえば、こんな旅。
ダイエット本って因果だよね~。このページの因果を〔原因→結果〕の→で描くと、こんな感じかな? 確度は…う~ん〔論理・モデル〕くらいかなぁ? そうだ、雑誌のダイエット特集の因果もチェックしてみよう! ふむふむ。〔原因→結果〕の→で描くと、意外と似てるよね。結局はみんな同じ事が書いてあるのかな?

こんな因果の旅が「これからのダイエット特集」の記事に一石を投じる素地になります。


是非、いろいろな因果を眺め、見極めてください。

以上、因果の旅へ出かけましょう! でした。


ここまで来ると凄いです!

「考える」をかなり楽しめるはず。そんなあなたに、その力をどう使うの?な話を贈りましょう。

題材はノートnote(気づき)。
#1に登場したノートの話を再び取り上げます。

「考える」を豊かにするノートの書き方とは?
次回は、そんな話です。


ライブ直前・東京ドーム・アリーナ席からステージを撮影。この風景、誰のライブでしょうか? 写っている観客(:結果)から推理推察してください。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
この写真。東京ドーム・アリーナ席ですが、いったい誰のライブでしょう? 観客(:結果)から推理してください。こんな感じで「その結果、なぜ?」が自由自在に扱えるようになると、あなたの「考える」世界はぐ~んと広がります。

§16 ノート(気づき)は短く


因果を旅し、「考える」が自由自在になったら…
後は、その実力を活かすだけ。

その初手として、ノート(気づき)の取り方を変えましょう。
ノートの取り方を最上級にシフト・チェンジしてください。そのイメージを今から説明します。


ノートは短く! これが基本です。
理由を、例を挙げて説明します。以下の2つのノートを比べてください。

ノート①
事件Aは、2015年6月30日の夕方4:00頃、東京都渋谷区■■にある人気のカフェ「ぶんぶん」で発生した。

ノート②
 ・事件A
 ・15/6/30 16:00
 ・渋谷区■■
 ・カフェぶんぶん 人気?

同じ内容でも、ノート①と②は別物。
ノート①は、②に比べて印象に残りません。なぜでしょう?

ノートが長すぎるんです。
事件A(what)が、15/6/30 16:00(when)に、渋谷区■■(where1)&カフェぶんぶん(where2)で、の4ノートを1つのノートのように扱います。だから、ノートそれぞれが「組み込まれた部品化」し、印象を弱めてしまいます。

この影響で、(だらだら)書いたけどコレ何だっけ?となりがちです。当然、後で読む気も失せるので、各ノートの隠れた示唆を見落としやすくなります。

ノート②は違います。4つのノートを4つとして扱います。さらにノートをリストにすることで、各ノートの印象を強めています。そしてノート間に書き足しができるスペースを与えています。だから、こんな書き足しも可能です。(赤字が書き足した部分)

 ・事件A
 ・15/6/30 16:00  小雨
 ・渋谷区■■ 近くに○○高校
 ・カフェぶんぶん 人気? パンケーキ

こんな感じで、気になる事(新ノート)を書き足せます。同時に、ノート全体をいつでも眺められます。いわゆる鳥瞰(ちょうかん,鳥の目で眺める)ができるように工夫されているのです。

鳥瞰は「考える」余裕を与えてくれます。ゆったりとした気持ちで「これらのノーツnotesで何が言える?ポイントは何?」を「考える」よう促してくれます。
この作用を上手く利用すると「傘を差した、帰宅途中の○○高の生徒が事件を目撃しているかも!」な新ノートを導きやすくなります。

このノート②の世界、記憶にありませんか?
ドラマで刑事がポケットから手帳を取り出し、パラパラとめくる。あの手帳こそ、ノート②の良き実例です。

ご自身が名刑事になったモードで想像してください。こんな感じで…

あなた(刑事〇〇)は、常に細かな事実を別個のノートとして扱います。迷ったら全体を眺めて考えます。今日から新しい事件を担当することになりました。あなたは捜査をし、全てのノートをノート②のスタイルで手帳に書き足していきます。時々、全体を手帳をゆったりと眺め、推理をします。そして遂に事件の全体像をつかみ、真実が明らかに!

そして、
この名刑事の要領で、あなたのノートを整えてください。

馬鹿にしたもんじゃありませんよ。たとえば、この要領で、わたしの「マーケティング・コミュニケーション論」の受講ノートを書くなら、

・(講義日)  2016/4/25
・(シラバス) 第5講 ○○○
・(テーマ)  心理 矛盾に直面 どう対処?
・(キーワード)認知的不協和
・(例)彼が好き タバコ嫌い 彼はタバコ好き
・(選択肢)妥協する 嫌々我慢 嫌なものは嫌


になりそうです。ノートは僅か6項目。内容もメモ程度。ですが、何が最大の問題? 自分はどう受け止めた? が見えてくる気がしませんか。

ぜひ、あなたのノートブックを短いノートで一杯にして、最上級の「考える」に迫ってください。


これで、「考える」コツのご紹介は終わりです。

「書く」が自在になり、「読む」もヘイチャラ。
アクション・プランを知っていて、因果の旅も経験。最上級のノートも実践済み。

言う事なし。そんなあなたに…

あらためて「考える」の大切さについて、お話をしたいのです。今まで、この問題に深く触れませんでした。§1では試験の成績を巡って、§4では就活や仕事を巡って書きましたが、最も重要な話は封印していました。実はわざと…

次回から いよいよ その話を!
「考える」は、なぜ大切? 核心へ。


写真の交通標識、簡潔でわかりやすい。イラストと「いたわりゾーン」の一言で、何をすべき!が伝わってきます。この短さがノートとして最高なんです。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
ノートnoteを手掛かりに、人は「考える」の軌跡を記憶の彼方から呼び起こします。そんなノートの取り方・遺し方は「短く!」が最高。 たとえば交通標識。この写真にある図と「いたわりゾーン」の文字なんて最高のノートだと思います。

§17 I think でいこう


ついにサイト・タイトルと同名の§(セクション)に突入です。

「考える」がなぜ大切なのか? ここに書いてあります。このサイトがなぜ「I think でいこう!」なのか?が解ります。

「考える」って「I think でいこう!」のためなんです。
「I think でいこう!」こそが、最も重要!
その手段として、「考える」は大切!という訳。

なぜ??

その理由をここで解説します。
最初に I think を説明します。

I think は、自分の意見を表明するよ!って宣言です。

I think that ※※※. の文型が示す通りです。

この I think が、とても大切なのです。もしあなたが自分の意見を表明しなければ、

・自分の希望は伝わらないし、
・自分の能力も伝わらないし、
・チャンスもやってこなし、
・成功に近づけない。
 (よほどのアドバンテージが無い限り)

自分らしい人生を歩みたいなら、自分の意見を表明すること!

だからこそ、 I think なんです。
自分らしい人生を歩むために、I think でいきましょう。


そのためには…
常に I think でいる習慣を身に付けるんです。トレーニング方法はとても簡単。自分の発言の頭に I thinkを付ける。それでOK! たとえば、

I think この料理は素晴らしい
I think この色はとても美しい
I think わたしの判断は正しい
I think これからは○○の時代が来ます

できましたか? うん、素晴らしい

慣れてきたら、I think をもっと輝かせるステップに進んでください。以下の3つのルールを守ればOKです。

1つ1つ紹介しますね。

ルール① ポジティブに I think する
「自分と誰かのためになれ!」と願いながら。もっと良くなる!素晴らしくなる!という予感を I think に添えてください。

ルール② 否定・非難な I think は控える
否定・非難は、 I think 以前の未熟状態です。「わたしの意見、まとまっていません」と告白しているのと同じなので、できるだけ控えましょう。

ルール③ 遠慮しない
遠慮すると I think は表明しにくくなります。「世の中って反論や意見の相違があって当たり前」を前提に! だから議論するのです。


こんな I think を実践してください。
「日々、自分らしく~」を自覚できます。
積極的でポジティブな自分に出会えます。


にもかかわらず…
どういう理由からか? I think を避ける人がいます。能力と機会を手にしているのに I think へジャンプしないんです。勿体ない。

自分らしく生きる…でなくても、いいのかなぁ?

「わたし」を殺し「いい子」「イエスマン」として生きる。「わたし」は think せず、「いい子」「イエスマン」として、らしく think する。

「わたし」を閉じ「女性」「母」として生きる。「わたし」は think せず、「女性」の一人、「母」の一人として、らしく think する。

でも…
らしく think って、その方が究極のイケメンや絶世の美女でも魅力に乏しい。二枚目オンリーの芸能人って見ていて痛いでしょ。芸能人の好感度争いも御同様。
みんな気づいているはずです。彼らって「わたし」が無いなぁって。では振り返って、ご自身は? I think な日々を過ごしていますか。

ところで、この I think、海外ではツツウです。
英語圏だから(そういう文法だから)じゃなくて、「生きるって、I think が無いと駄目」が共通認識になっているからなんです。

たとえば…
アメリカのスターのインタビュー。
活躍する分野が音楽であれ映画であれスポーツであれ、彼らの発言は I think でいっぱいです。

「だから俺はハッピー。分かる?この前、…」
あるロックスターは I think を語り続けて。

そのときの彼、日本のテレビ番組にありがちな、時代とかモードとか、周囲が自分をどう位置づける?(例 ハードロックの旗手)なんて評論的な視点は一切無視。業界内・番組内におけるタレントのポジション(例 辛口発言といえば○○)なんて感知しません。I think I think をひたすら発射し続けます。

演技にも I think が溢れています。アメリカの女優たち、とても魅力的です。女性という「性」(俗にいうsexy)、家族の中の役割(「妻」や「娘」)以前に、「私は人間としてどれだけ魅力的か!」を堂々と演じます。「ドロドロこそが人間だ!」「ドロドロしてナンボのもんじゃ!」を美女たちが明るくガハハします。

機会があれば、1994年~2009年放映のアメリカのテレビドラマ『ER』を観てください。『ER』では女性も男性も、すべての役者が I think 全開で迫ってきます。

人間(わたし、僕、俺、あたい、…)は、弱く、惨めで、我が儘で、利己的で、移り気で、ときに汚く、人を裏切り、逃げようとする。全員ぐちゃぐちゃでドロドロ。この姿を I think で見せつけます。主役も脇役の区別なく、勧善懲悪の設定もなく。ですから、このドラマでは恰好をつけ続ける二枚目役はかえって陳腐に見えます。ジョージ・クルーニーさん、その陳腐の魔手から何とか逃げ切りました。詳しくは…ご覧になってください。

地球全域と向き合う globalization が常識となり
多様雑多を受け容れる diversity な時代です。
だからこそ I think が大切。
自分らしく生きましょう!

だから、I think!
実は、その練習がレポートで出来るんです!

自分らしく生きるために、レポートを使う。
次回は、そんな話です。


お昼寝中の豚さんに、ニワトリさんが何やらコソコソ。「わたし、考えたの…」と話しているのかな?この写真、東京・上野動物園で撮影しました。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
お昼寝中の豚さんに、ニワトリさんが何やらコソコソ。「I think …」と話しかけているのかも。自分の考えを発するって、とっても大事。気づかぬふりの豚さんも、大いに刺激を受けている? この写真、上野動物園(東京)でパチリしました。

§18 レポートは大きく


学校や仕事でレポート提出を求められたら…
チャンスです。
I think なレポートを書きましょう。

冒頭に、I think に続く結論をドドーンと大きく描くんです。

たとえば、以下の要領で。

「周知の通り」なんて断りは無し。
「核心は…」を強調しよう。

「重要な要因が多数」なんて前置きは捨てて。
「注目すべきはコレとコレ!」と断定しよう。

「あくまで案ですが…」なんて遠慮しない。
「コレ、やりましょう!」と提案しよう。

「私見ですが…」も無し。
レポートそのものが私見です。

「私の経験では…」と卑下しない。
「最適な例として私の経験を…」と紹介しよう。

「○○氏によれば」で逃げない。
「私と同じ見解に至った人がします。○○氏です」と言い換えよう。

この辺りを意識すれば、レポートは I think へ近づいていきます。

今と同じアドバイスを、別の観点から書き直してみます。
これから挙げる書き方に、ウットリしていたら I think 的に要注意ですよ。

・採点者の主張に賛同! 強く支持します!
・どうです、この流れるような構成!
・美しいでしょ!
・量もたっぷり。
・データも豊富。
・専門用語を散りばめてあります!
・コンパクトにまとまっています!

どうです? 思い当たりますか?
肝心の結論は二の次で、体裁第一。
この手のレポート、似たようなプレゼンテーション、見かけますが…。

まぁ確かに体裁よく書くと、ほどほどの成績が取れるかも? けど、それって…ほどほど止まり。

採点者があなたの信者化を求めない限り、「優秀」にはならないし…。
望みは、失敗しないマニュアル通りの面接程度?
体裁よく書くだけの力があるのに、自分潰し?


大学のわたしの講義では、「そういうの、望んでないよ!」って伝えています。

こうも伝えています。
わたしの主張に遠慮しないで。あなたの見解が何よりも大事。それがレポート本来の起点。見解を自由に書いて! 板書や資料は踏み台に過ぎない。イラストや絵、どんどん描きなよ。図も自由に描きなよ。もっともっと自由に書いて!

こうリクエストしています。すると、素晴らしいレポートが現れます。
「考える」が自由な! I think なレポート、続々です。

それが最高なんです。
I think なレポートを目指してください。
そして、自分らしくき生きてください。

そんな I think な人生にとって、学歴とは何?
次回は、学歴の話です。


この泉(静岡県・柿田川湧水で撮影)の水のように、あなたの「こう考えた」を次々と披露してください。どんどんどんどん。豊かに、無限に。 |矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
「その考え、素晴らしいね!」
こんな感激を、あなたの I think なレポートから広げてください。レポートを使って、あなたの I think を、この湧水(静岡県の柿田川湧水)のように次々と披露してください! 自分らしく生きるために。

§19 学歴よ、軽くなれ!


学歴って…何だろう? ずっと考えています。
本音は「どうでもいいなぁ~」と思っています。○○大学卒、△△学部出身、なんか意味ある?

半面、出会う人が「どれだけ考えてきた?」「どれだけ学んできた?」に触れる機会って、ひどく限られている。そうも感じます。

そんな思いからか、音楽大学って何だろう? と思うわけです。実態は知らないんですけど。

ミック・ジャガーさん(ローリング・ストーンズのボーカル)やアクセル・ローズさん(ガンズ・アンド・ローゼスのボーカル)は、音大に行って音楽理論を学んでも生まれそうにない。

でも、音大で励まれると、素晴らしい演奏が花開きます。内田光子さんに惚れ惚れしています。
でも、マイルス・デイヴィスさんのトランペットは音大で…じゃなさそう。

こんな「でも」「でも」が、気になるんです。

プレーヤーと音大との関係と同じ様に、画家と美大の関係も気になります。
毎年、東京の新・国立美術館で開かれる美大の卒業展「五美大展」を観に行くんですけど、展示作品にワクワクしながら、美って教育でどうなる?に想いを馳せています。

話、変わって…心理学ってありますよね。あれを修めると心が分かるだけじゃなく、詩情にも通じる? ってのも、気になります。

要するに、
○○学校に通ったとか、○○を修めたとかで、凄い!は判る? それが気になるんです。

これが缶詰だと、○○社の缶詰で、中身は白桃?それなら間違いない!となるんでしょうが、人は工業製品じゃないんで、学校で同品質を量産!なんて訳には行きません。

でも、就活の実態を聞くと、当落は学校名で決まるそうです。大学名でES(エントリーシート)を弾く企業もあるそうです。

学歴なんて在籍歴に過ぎないって、企業も分かっているんだろうけど、いざ採用となると「大学=人材育成工場」なんて発想に頼るのかもしれませんね。実はもっと酷くて、予備校が発表する「入学に必要な偏差値」、その高低で在学中を評価しているのかもしれません。

日本もソロソロ、その辺のところ、頭を切り替えないとね。

学歴不問で「考える」勝負!なんて採用法、面白いと思います。
まぁ、時代はそちらに向かっていくでしょう。そのうち学歴は軽くなるでしょう。海外を含めて。

だから、大学をどう使うか?
次回、最終話は、そんな話を書きます。


この地下足袋、祭り装束です。祭りを楽しむのに学歴は関係ありません。〇〇卒が人生を代弁? そんな淋しい話は祭りや地域活動には不要なのです。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
〇〇卒が人生を代弁? なんとも淋しい話です。肝心なのは今。「これから、何したい?」「それで、今、何ができるの?」 すべからく未来志向でいきましょう。因みに学歴で神輿は担げません。わたし、東京は神田・岩本町三丁目町会の会員です。

§20 大学って?


I think 大学は環境です。「考える」を磨く環境の1つです。
環境の1つですから、別に大学で磨かなくてもいいんです。ただ、大学は便利なんですね。

大学に在籍している間は、「考える」に没頭できます。人によって事情は違うかもしれませんが、生業や家事に追いまくられる確率は低いと思います。この時間的余裕は貴重。働き出すと時間が無くて、本を読むのも一苦労なんですよ、本当に。

加えて、大学は色んな人が集まって来るので、未知の「考える」に簡単に出会えます。そして、多くの人と出会い語り合うことで、ありとあらゆる刺激を雨のように浴びることができます。サークル活動も講義も刺激の1つです。このチャンスを活かすかどうか?

しかもお得です。お金のことをいうのは下司かもしれません。でも先立つものがないとニッチもサッチも。だから書きますが、専門書や専門誌など資料は無料で読み放題。高額なソフトウェアやデータベースが全部無料! そんな大学、増えました。大学のコスパ、かなり上がってます。

それでいて、卒業資格も貰えちゃう。

この利に気づき、大学を賢く利用する人がいます。
そんな人に限って、自分が伸びていくワクワクを楽しんでいます。

事実、大学で出会う皆さん、オモシロいんです。
才能があって、発想が豊かで!

講義で投げ掛ける、テーマの核心や最新の課題に対して、ドーンっと「考える」を返してくれます。
「やるなぁ」「凄いなぁ」と感心しています。

このキラキラに想いを巡らすとき、大学の「考える」はどうあるべき?

I think! 大切な事柄が3つほどあります。

1つは、「考える」のテーマ設定に関する事なのですが、常に「未来を論じる」べし。そう考えます。「どうする?」が未知の世界への扉を開く。だから「未来を論じる」。歴史を学び、現在を学ぶ。それも「未来を論じる」ため。この姿勢、とても大切だと考えます。

そして、2つめ。
学びのゴールを「自分の見解」に置くべきです。
未来は予想できても常に不確実です。その分、「考える」は自由です。想像する地平は無限で、選択肢を創造する余地も十分に残されています。その可能性を自分の見解に変換すべきです。見解にアクション・プランが添えられれば最高です。アクション・プランについては既に書きました。

最後に、「書く」力のサポート。その充実を挙げておきます。
努力の末、自分の見解を手にしたとしても、伝えられなければ、知られることもありません。それは勿体ない。
だから「書く」力を高める必要があります。場合に応じて、データや数値を言葉のように操る必要が生じます。全てを包括し分かりやすく纏(まと)める必要も生じます。レポートや卒業論文はチャンスです。このチャンスをサポートできる諸学(方法論、語学、文学、統計学、論理学など)が学ぶ人にもっともっと関わるべきです。

大学で学ぶ皆さん、そんな環境を自ら探し、選び、つかみ、楽しんでください。わたしの講義も選択肢の1つ。ささやかですが。


最後に、お読みいただいたすべての方へ。

自身の「考える」をピッカピカに磨きましょう。
自分をドーンと掲(かか)げましょう。
そして、自分らしく生きましょう。

では、この辺で筆を置きます。
ご高覧ありがとうございました。(おわり)


講師の話を聞く。ときに質問し議論を挑む。そんな日々を可能にする大学。この環境を活かすも流すも本人(大学生)次第。旧い講堂の佇まいに改めて想う。|矢嶋ストーリー.tokyo作品『I thinkでいこう』より。文と写真は矢嶋剛。
大学で教えて、大学の新しいチャレンジ(例 PBL)に触れて、あらためて想います。「大学って、環境なんだな~」って。大学を活かすも流すも自由だけど、自分がどんな環境にいるか?は自覚してください。この写真は、とある旧い講堂です。

追伸 Special Thanks

みんな ご無沙汰!
元気? 輝いてる?

一人一人のお名前は挙げませんが
みんなのキラキラな I think のお蔭で
このページは出来ました!
ありがとう (^o^)/

お読みいただき、ありがとうございました。
矢嶋ストーリー.tokyo
これからも「考える」人を応援します。