§17 I think でいこう
自分の意見を磨く準備(§05~16)、
お疲れ様でした!
さぁ、始めましょう。
自分らしく生きるために、
自分の考え、どんどん表明
しちゃいましょう。
「わたしはこう考える」
「こうすべきだと思う」
自分に考えがあることを
つどつど、毎回、
相手にはっきり伝えてください。
英語で言うなら
I think that △※◎□….
I think この料理は素晴らしい
I think この色はとても美しい
I think わたしの判断は正しい
I think これからは○○の時代
同意するときも
I think so too.
わたしも、そう考える、と。
こんな風に
I think , I think , I think .
と伝え続けてください。
I think すれば
あなたが、伝わります。周りの人、
あなたのこと、解かってくれます。
どんなセンスやユーモアの持ち主?
頑張っていること、得意なこと。
何を求めていて、何がしたくて。
そんなモロモロが伝わります。
すると、チャンスが…
「あの人って、☆☆なんだよ」
「あの人の希望は◯◯」
「△△な能力を持っていそう」
が知れ渡り、
「◇◇な話があるよ。参加する?」
なんて情報が舞い込み、
に近づける、というわけ。
Do "I think" & Take a chance !
ここまで読んで
「なぜ?」こんな話をするの?
チャンスとか求めていないし、
出世したいと思わないし…
我が強く見られそうだし、
あの人、KY(空気読めない)?って
言われそうだし…
I think って要る?
英語って、そういう文法…だから
たまたまそうなっていて、
英語圏で生活や仕事するなら…
言語上のフツウ?
そう感じた人、多いと思います。
ところが要るんです。
そんな証拠、いたるところに。
海外では フツウです
人種の坩堝(るつぼ)、世界中から
移民が集まり発展を続け、母国語も
英語+スペイン語になりそうな国、
アメリカからお送りします。
スターのインタビューに
注目してください。
活躍する分野が音楽であれ映画で
あれスポーツであれ、彼らの発言は
I think てんこ盛りです。
「俺はハッピー。分かる? 俺は…」
あるロックスターは I think を
語り続けました。
そのときの彼、日本のテレビ番組に
ありがちな、時代とか意味とか、
論評の類は一切無視。
「だから俺は…。だろ! 俺は…」
業界内・番組内におけるタレントの
ポジション(例 ハードロックの人)
なんて感知しません。
「俺は、俺の、俺が、なのさ」
ただひたすらに
I think を発射し続けます。
しなけりゃ自分、消えちゃうから。
演技にも I think が溢れます。
アメリカの女優さんに
注目してください。
彼女たち、女性(sexy)や、
家庭の役割(妻、母、娘)なんて
そっちのけ。I think な「人間」を
じつに堂々と演じます。
「ドロドロこそが人間だ!」
「ドロドロしてナンボじゃ!」
を美女たちが明るくガハハします。
そんなテレビドラマの1つ、
1994年~2009年に放映された
『ER』をご覧ください。
『ER』では女も男も、役者全員が
I think 全開で迫ってきます。
人間(わたし、僕、俺、あたい)は
弱く、惨めで、我が儘で、利己的で
移り気で、ときに汚く、人を裏切り
逃げようとする。
全員ぐちゃぐちゃでドロドロ。
この姿を I think で見せつけます。
主役と脇役の別なく、勧善懲悪の
設定もなく、タレント・イメージの
保護もありません。
なので好感度を死守しようとする
二枚目役が間抜けに見えます。
ジョージ・クルーニーさん、危な
かったなぁ。詳しくは、作品を!
対立・対峙 気にしません
アメリカ以外でも I think はフツウ
です。 その広がり、全世界に。
I think がフツウな場所では、一人
一人が、自分の感性や考え方に
基づいて意見を言います。
「あの画家、下手!」
「あの展覧会、最低!」
なコメントもフツウ。
意見は違うから(フツウ)、
対峙・対立は当たり前だと
思っています。
一方で、全会一致なんて奇跡
(あり得ない)と思っています。
対立したら、考えをぶつけ合って
議論して、解消すればいい。
そう思っています。
※EU(欧州連合)の合意形成が見本です。
加盟各国は対峙を恐れず堂々と意見を
言い、同時に丁寧に話し合います。
そう考えるから、I think が
ストレスにならない!
意外かもしれませんが…
I think がフツウの人たちは
世の中って、反論や意見の
相違があって当たり前!
を前提に生きているのです。
日本も もっと I think
そんな海外に比べると、わたしたち
日本人って… I think が弱すぎる。
「考えを言う」を特別視。
「よほどのことがない限り、
言っちゃいけないんだよ」
「和をもって尊しとなす」
「三歩下がって師の影を踏まず」
「待てば海路の日和あり」
なんて言い伝えながら、大人しく
言う事を聞く。従う。同意する。
そういうことを社会の美徳として
きました。
その影響は今でも根強く。
「わたし」を殺し、「いい子」
「イエスマン」として think 。
「あなた」を封じ、良妻賢母の
1人として think 。
そんな人、多い。
意見を言うときも、ついつい
語尾に「じゃない?」を付けて
同意を求める空気を作ったり。
なんか怖々。
周囲に気を使い、波風を恐れて、
無難に徹しがち。
あなたは、どちらを選びますか?
どちらが気持ちいいですか?
I think それとも
I don't think ?
自分らしく生きたいなら
I think を選んでください。
意見を表明して、自分らしい人生を
送ってください。
最初は、ちょっと勇気が要るかも
しれませんけど、慣れれば平気。
「自己主張って、気が引ける」
なんて思わないでください。
I think の表明は、世界のフツウ。
誰でも、やってます。
※グルーバル時代、社員のダイバーシティ
diversity (多様性)は当たり前に。
「国も文化も違う」が組織運営の常識に
なりました。違うから言わないと相手に
伝わらない。それも常識になりました。
なので、言わないと…
「あなた、意見ないの?」
「人に従うのが好きなんだ」
って、言われちゃいますよ
ですから 少しずつ始めましょう
まずは密かに。
I think を常に意識してください。
この事について、わたしの意見は…
この問題に対するわたしの考えは…
そんなあなたの I think を
あなたの書く能力、読む能力
(≒人の考えを受け止める能力)、
アイデアを磨く能力が、
しっかりと固めてくれるはずです。
で、固まったら…
表明する機会を待ちましょう。
とは言っても、 I think って表明
する機会が順番で回ってくるわけ
じゃないので、
「ちょっと待った!」
(ねるとん紅鯨団風)
「あのぉ〜よろしいでしょうか」
(富豪刑事・神戸美和子風)
「条件付きで賛成します!」
(すると条件を質問される)
「すばらしい考えだと思うよ。
その最後、こうしたらもっと
良くなるんじゃないかな!」
(と前置きして意見を述べる)
など、きっかけを上手に作って
I think を表明してください。
でも、まだ面と向かって…ならば
「書く」から始めてみましょう。
感想文やリポートの提出を利用する
んです。課題に合わせて I think 。
あなたの意見を表明しましょう。
そのイメージが次の§に。
よかったら参考にしてください。
(おしまい)
何やらコソコソ。「I think …」と
話しかけているのかもしれません。
(上野動物園でパチリしました)