§20 大学って?
みなさんの自分らしくを応援して
きた、このサイトもついに最終回。
最後は何の話にしようか?
かなり迷いました。そして、
自分らしさを育む環境に
思いを馳せることにしました。
自分らしさを育む方法については
書いたけど、自身を置く環境の話は
しなかった事を思い出したのです。
で、大学を例に話をします。
大学でなくても別にいいのですが、
伝わりやすいかな?と思うので
そうします。
「大学関係ない!」皆さんは、
ご自身にとってのベストな環境に
想いを馳せてお読みください。
それでは始めます。
大学は 便利です
学歴は軽くなれ!(§19)派ですが、
大学って、いいところだぁ~と
感じています。
なぜかというと、便利なんです。
そこにいるだけで、いろんな刺激を
受けます。刺激の数もすごく多く、
イメージでいうと…
目の前に、引き出しのたくさんある
チェストがあって、引き出しを引くと
奥に小宇宙が見えて、その世界 で
いくらでも遊ぶことができる。
飽きたら次の引き出しを引けばいい。
前の引き出しは開けっ放しでいい。
こんな便利さが大学にはあります。
この世界観、大学進学を考えている
人はかなり気になると思います。
大学って、中学校や高校と
何がどう違うのでしょう?
中学校や高校との違い
まずは授業の話から。
大学では何を学ぶか?を自分で決め
られます。ゆるやかな制約(必修科
目)はありますが、多くは自由。
国語算数理科社会
のような一律はありません。
そして、教科書もありません。
授業ごとに担当する先生が「これを
読むといいよ」と文献をあげますが
それはアドバイス。強制は無し。
ということは…
「教科書に正解が書いてあって、
そのコピペで好成績ゲット!」
も無いのです。
そんなこと、要求されません。
先生が求めるのは
「あなたはどう考える?」
「日本についてどう考える?」
「世界についてどう考える?」
「地球は?」「宇宙は?」
こういう投げ掛けに、
自分なりに自由に答える。
それが大学というところなのです。
※ところが勘違いして高校までのやり方
教科書コピペを大学でも続ける人がい
るのです。(§01にその話)
※教科書コピペ=正解を答えればOK。
この感覚は自由に考えることを妨げる
ので要注意です。(§02にその話)
授業以外も自由です。
授業に出る出ないも自由。
§19で紹介した画家のミレーさん
(落穂ひろいの人)みたいに
学校へ行かず美術館に通い詰める
のもアリ。
授業をさぼり、カフェで読書や
思索に耽る もアリ。
友だちとの議論に熱中 もアリ。
何でもアリなんです。
アリだけど最後にビシッと決める。
「この問題について、わたしはこう
考えます」をズバリ言い切る。
これが大学での学びです。
刺激のシャワー どしゃ降りです
大学で出会う人も高校までと
違ってきます。
全国各地、世界各国から
色々な人が集まってくるので
カルチャー・ショックの連続です。
「好きなピアニストはゼルキン」
(えっ、ゼルキンって…)
「パンク、聴く?」
(パンクって…、ロックの?)
「フリーダ・カーロの絵、好き」
(フリーダ…、何?)
「キェルケゴールが…」
(キェル? ケゴール?)
それぞれの人がそれぞれの関心に
沿って、聞いたこともない何かを
伝えようとしてくるのです。
(一部、中の人の体験に基づいています)
それはもう大変です。
何がなんだか、
さっぱり、わかりません
わからないんだけど、なぜか、
なんか知りたくなって。
色んなことを手あたり次第、
アト・ランダム、ア・プリオリに、
言葉の意味もわからないままに
(笑)、吸収していくのです。
でも、だから、成長できるんです。
大学の面白さって人だと思います。
語り合えば、ありとあらゆる刺激を
シャワーのように浴び放題。
自分らしくを育むのにピッタリな
環境なんです。
(中学高校の世間は狭過ぎたのだ!)
そんな大学をもっと知るために
ここからは視点を変えましょう。
時計の針を
一気に卒業後まで進めます。
大学を卒業し、仕事を始めたときに
何を感じる?
その気持ちから
大学を眺めてみましょう。
卒業して気づくこと
働き始めると時間が無くなります。
やることがいっぱいあって、
本を読むことさえ難しくなります。
本が読めないくらいですから
仕事に直接関係ないことを
学ぶなんて…もっと無理。
ですから、
実に多くの卒業生が後悔します。
「もっと
勉強しておけばよかった」
嘘だぁ~と、思うでしょ。
でも、ほんとうの話なんです。
時間を自由にできて、
好きなように学べる。
そんなチャンスは
老後まで無い。
この現実、卒業すると痛感します。
振り返れば…
大学時代って自由な時間が
たくさんありました。
考えるに没頭できました。
アルバイトもしたけれど、
授業に出れて、議論もでき、
本も読めました。
その道の専門家である先生に
何でも質問できました。
「〇〇について
もっと知りたいんです…」
と言えば、学部が違っても、
授業を取っていなくても、
親切に教えてくれました。
でも社会人になったら…。
専門家は有料サービスに
なっていました。
弁護士への相談みたいで
上辺の話でも
「1時間で5000円です」状態。
それが世間というものなのに、
同じ学校にいるという理由だけで、
あれほど誠実に真面目に、無報酬で
応えてくれるなんて。あり得ない。
こんなことを実感するのです。
もう1つ痛感することがあります。
大学では専門書や専門誌など入手困
難な資料がたくさん。しかも無料で
読み放題。ウンザリするほど高額な
ソフトウェアやデータベース利用も
無料です。これ、あり得ない。
この常識にようやく気づくのです。
が、後の祭り。後悔、先に立たず。
これから入学される皆さんは、
どうかそうなりませんように。
以上、
卒業後に気づく大学とは?でした。
いかがでしたか? 大学って、
自分らしくを育むのにすごく便利な
場所なんです。
ですから利用できる人(=大学生)は
活かしてaliveください。
というわけで、
最後に 大学活用法
自由に大きく、
考えまくってください。
図書館にこもり、本を片手に、
知の巨人たちと意見を交換して
ください。(§11参照)
先生をつかまえて、おしゃべりして
ください。「えぇっ」「ウザイ」
「何を話せば?」と煙たがらず。
大きなリポートを書いてください。
リポートは自分の考えや意見を表明
するチャンスです。(§18参照)
自分のアイデアをピカピカに磨いて
ください。あなたならではの閃きを
(§12参照)No.1のアイデアに育て
(§13参照)、周りの人たちを
ビックリさせてください。
学歴に負けないでください。
「まだ、そんなところに
引っかかっているのですか?」と
言い放ってください。(§19参照)
そして、卒業後も、I think
続けてください。(§17参照)
あなたが自分らしく
生きるために。
(おしまい)
活かすも、流すも、自由。けれど…
今、自分がどんな場所にいるのか?
それだけは自覚を。お願いします。
(写真は、某所の旧講堂です)